スタジオジブリでは、宮崎駿監督が「No!原発」のプラカードを下げて歩き、「スタジオジブリは原発抜きの電気で映画をつくりたい」という横断幕を掲げているそうです。宮崎監督の考えでは、「これは文明がいきついた人体実験であり、誰の方策も今のところ根拠がない。でも、子供の問題になってくると根拠があろうとなかろうと、やれることは最大限やらなければならない。保育園を持っているので人一倍気を使う。」ということです。
ここでも、解決しなければならない問題が2つあります。
第1に、放射性廃棄物を捨てる場所を決めること。宮崎監督は、保育園の池の泥の線量が高いので、泥をさらって捨てるにしても捨て場所に困っているとのことです。あちこちで同じ問題が起きていて、下水処理場の残土やゴミ処理場の灰は燃やして体積を減らすので放射能が濃縮されます。これらの放射性廃棄物を捨てる所がない。一ヶ所に決めて、日本全国から集めるべきです。場所を選ぶとするとやはり、福島県の避難区域内が一番良い所となります。「福島だけに負担を押し付けるのか」という人もいますが、福一原発から放射能が漏れ続けていますので、セシウムが半分になる30年くらいはどうしようもありません。居住地と非居住地を分けるのが、最も現実的な方法です。ただし、今の民主党政権ではこんな基本的なことも出来なさそうです。
第2に、原発に替わる発電が必要なこと。ジブリでは原発ぬきの電気で映画を作りたいということです。既存の電気は原発と他の発電と混ざってやってくるので、発電と送電を分離して、消費者が発電を選べるようになれば、原発ぬきの電気になります。これも今の民主党政権では、できそうにないです。そうなると、自家発電になります。ただし、石油で自家発電すると、石油の枯渇を進めてしまいます。石油が安かった1998年と比べると2010年の価格は8倍。それだけ石油が無くなってきているわけです。
| 年度 | 1980 | 1981 | 1982 | 1983 | 1984 | 1985 | 1986 | 1987 | 1988 | 1989 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| WTI | 36.99 | 35.00 | 32.00 | 29.15 | 26.86 | 27.18 | 16.05 | 17.27 | 16.37 | 21.13 |
| 年度 | 1990 | 1991 | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 |
| WTI | 27.33 | 19.51 | 19.42 | 14.51 | 17.17 | 19.03 | 25.37 | 18.30 | 11.31 | 26.02 |
| 年度 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| WTI | 28.40 | 19.31 | 29.44 | 32.12 | 43.23 | 59.41 | 62.00 | 91.36 | 41.44 | 74.49 |
| 年度 | 2010 | |||||||||
| WTI | 89.15 |
発電に関しては、私たちが開発を進めている燃料電池が普及すれば、埋蔵量が数百年残っている天然ガスを今までの倍くらいの効率で使えます。燃料電池を使いたい人は、連絡をいただけますようお願いします。個別に説明いたします。
大西:
実は3月20日くらいから、福島県では新聞社とかテレビ局の人間は線量計を持たされているんですよ。その線量計を記録して自分がどれだけ被爆しているかをずっと確認しているわけです。
(中略)
この線量計の記録が正しければ、子供を校庭で遊ばせられるような数値にならないって言ってて、じゃあ、そのことを書けって言ったんですけど。
河野:
書かない?
大西:
書かないんです、みんな。科学的にどうのこうのって話で絶対やり込められるから書けないって言うんですよね。自分たちの線量計はそうなっているけどって。(中略)
宮崎:
これは文明がいきついた人体実験ですよ。誰の方策も今のところなんの根拠もあるわけじゃない。僕なんか年齢が年齢だから今さらたいした影響なんてないからいいんです。でも、子供の問題になってくると根拠があろうとなかろうと、やれることは最大限やらなければならないでしょう。
僕らはここに保育園も持ってるものですから、放射線の線量には人一倍気を遣うんです。子供を預けている親の心配も当然ですし、園内の状況を独自にいろいろ調べたんです。
その結果、池の底に沈んでいる泥が一番線量が高いことがわかって、今はちょっと池には入らないほうがいいってことになってる。一度大掛かりな掃除をしようということになっているんですが、今度はその残土をどこに捨てるんだって問題が出てくる。
(中略)
掃除して、何日間か通水して、線量を測ってみて、心配がないとわかったら、親にもちゃんと説明して理解してもらい、そこでようやく入れる。親によっては本当に神経質になってますから。
鈴木:
そこらへんの感覚がね、僕なんかも自分の子供はすでに成人して、今は小さな子供を持ってないでしょう。そうすると、やっぱりわからなくなってくるんですよね、神経質になる親の気持ちが。
宮崎:
チビがね、目の前ではい回ってるの見ると、やっぱりこれはちょっと……。
鈴木:
だから観念的にはね、もう放射能とともに生きなきゃしょうがないんだったら、国も個人もそう覚悟を決めてやれって言いたくなるんですよ。
宮崎:
いやまあ、最期にはそういうことになっちゃうんだけど、でも払える努力は最大限払っておいたほうがいいって思うしかない。
松浦彰夫 拝















