1928年1月、ある紅旗の村に彭湃(ほうはい)が指導していた中国における最初の「ソビエト」の部隊がやってきたとき、村民は熱烈な気持ちでソビエト政権に加わりました。共産主義者は演説によって地元民の憎悪をかきたて、最終的には、理路整然たる自分たちのメッセージを通じて、村民の心を獲得したのです。同時に、新参党員が残酷きわまる衝動に身をまかせることを認めたのでした。このようにして、文化大革命やクメール・ルージュ政権が最も荒れ狂った時期の予兆というべきものが、それより、4、50年も前に、1927年から1928年にかけての数ヶ月間に起こったのでした。
1922年以降、共産党が組織した農民組合が展開する煽動によって「貧農」と、弾劾される「地主」との極端な二極化へと到達していきました。借金の棒引きと小作制の廃止によって広汎な指示をかちえていたソビエトを参考に、彭湃(ほうはい)は「民主的テロル」の体制を確立するためにこれを利用したのでした。全人民は「反革命主義者」の公開裁判に招かれ、被告はいつも同じように死刑を宣告されたのです。人民は処刑に参加し、犠牲者を少しずつ切り刻む赤衛隊にむかって「殺せ、殺せ」と叫び、時にはその肉片を料理して食らい、あるいはまだ息絶えていない受刑者の目の前で、その家族に食べさせたのです。すべての人が宴会に招かれて、元地主の肝臓や心臓を分け合ったのでした。
のちにポル・ポトのカンボジアでも見られた、復讐のための人肉食(カニバリズム)の嗜好はは広く東アジアに行きわたっており、中国史でも極端な変動期にしばしば出現していました。たとえば、随王朝の煬帝は613年の高句麗侵略期にあたり最も遠い親戚までも迫害することで反逆者に復讐したのです。「最も重い処罰を受けた者たちは、四つ裂きの刑のうえ、機微を竿の上にさらされるか、四肢を切り取ったうえ、矢で射すくめる刑に処せられなければならなかった。皇帝は高官たちに、被害者の肉を一切れ一切れと呑み込むよう厳命を発した」偉大な作家であり、共産主義が民族主義・反西欧主義と一体化する以前異共産主義を賛美していた魯迅(ろじん)は書いています。「中国人は人食種である」・・・と。
参考文献:共産主義黒書 コミンテルン・アジア編
第二部 アジアの共産主義ー「再教育」と虐殺のあいだ
第一章 中国
テロルと切り離せない革命(1927ー1946)
ナチズムの犠牲者約2500万人に対し、共産主義により殺された人数は1億人に近い。民族・人種によるジェノサイドとイデオロギーによるジェノサイドがどこが違うのか?
共産主義黒書 第一部はこちら Crescendo
テロルと切り離せない革命(1927ー1946)
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このページは、倉橋正幸が2010年2月12日 04:00に書いたブログ記事です。
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